Q&A よくあるご質問と回答

トレーニングについて

どのペットボトルでも訓練に使えるのですか?

ペットボトル毎に、訓練に適している程度は異なると想定していますが、サントリー天然水のペットボトルにおいては、モーションキャプチャ技術等を活用し、胸骨圧迫に必要な深さや荷重を測定した結果、適切な数値が出ております。

ペットボトルをどれくらい強く押さないといけないのか?押した際の凹み具合の目安は?

実際の人間の胸は、体格や年齢などで硬さに差があり、JRC蘇生ガイドライン2015では押し込む深さが成人で5cm(6cmを超えないこと)と規定されています(子供では胸の厚さの1/3)。簡易講習で使われている訓練用人形の胸を5cm押す際にかかる荷重を調べたところ約50kgでした。精密測定の結果、空のサントリー天然水のペットボトル(550ml)を真横から約50kgの荷重をかけて押すと、約6.5cmあるボトルの直径が約2cm程度になるまで凹みました。よって圧迫時にボトルが2cm程度の厚みになるくらいを1つの目安にしてください。

どれくらい強く押さないといけないのか? ボトルが2cm程度の厚みになるくらい押す

CPRトレーニングボトルはどこで手に入りますか?

CPRトレーニングボトルは商品ではなく概念です。現在、精密測定を完了し、対応を確認しているボトルはサントリー天然水550mlと2Lのみです。2Lは水を半分入れた状態でラベル部分を圧迫してください。

実際の心肺蘇生が不安な方へ

AEDを使う前にどうしてCPRが必要なのですか?

心停止の際に一番重要な対応はCPR(Cardio Pulmonary Resuscitation:心肺蘇生)です。
心停止とは心臓から血流が出ていない状況であり、心臓のポンプ機能を人が代行することがCPRです。
CPRにより血流を発生させ、脳や心臓といった常に血流が必要な重要臓器に酸素と糖を届けることができます。脳や心臓は一度壊れると元には戻らない為、細胞の壊死を防ぐためにCPRを諦めずに続けることはとても重要です。
AED(Automated External Defibrillator:自動体外式除細動器)とは、心停止が疑われるときに使用される医療機器です。AEDを装着された人の心臓の状態を自動で解析し、痙攣の波形(心室細動)を読み取り電気ショックにより心筋に刺激を与え、正常なリズムを取り戻します。これを除細動と言います。
突然の心停止が起きた場合に、目撃者がすぐにCPRを実施し続けることで心室細動が維持できていれば、AEDや救急隊員が到着した際には迅速に除細動が行われ、心臓が本来に近い動きを取り戻すことが期待されます。しかし、CPRを一切行わずAEDや救急隊員の到着を待ってしまった場合には、心室細動は消えてしまう為、AEDは除細動を行えず、「ただちに心肺蘇生を行ってください」と音声で指示します。救命できる可能性を少しでも向上させるためには目撃者がCPRを卒倒直後から怠らないことが重要です。しかし、目撃のある心停止の半数近くでCPRが実施されておらず、これにより多くの救命可能性を失っている現状があります。

救命率の向上には、AEDの設置だけではなく、誰もが自信を持ってCPRを行う社会を作ることが必要不可欠です。

CPRは人間のどの部分を押すべきでしょうか?

胸の中心の硬い骨(=胸骨)の下半分、かつ、みぞおちに当たらない部分を押してください。

どの部分を押すべきでしょうか? ハートマークの部分を押しましょう

心拍の状態等を確認しないでCPRを始めていいのでしょうか?

実際に心拍が止まっている時、心拍があるかを探し続けてしまい、結果的に心臓マッサージの開始が遅れてしまうケースがあります。軽く叩き、呼びかけ、呼吸の有無を確認することで心拍はないと判断し、速やかに蘇生を開始し、患者自身が払いのけるなどの動作がなければ、そのままCPRを続けてください。

人工呼吸はしなくても効果は変わらないのでしょうか?

心臓が原因による心停止では、大きな差はないと言われていますが、条件によっては差があります。心停止直後は、まだ血液中の酸素や養分が残っているケースがあります。血液を循環させることで、脳・心臓などの低酸素に弱い重要臓器を守ることが大切です。

また、見ず知らずの人への人工呼吸が躊躇される場合であれば、まず胸骨圧迫式心臓マッサージだけでもするべきという考えのもと、近年、消防署の簡易講習等で、胸骨圧迫に絞った講習も行なわれています。(突然の心停止においては、胸骨圧迫のみの蘇生法でも、人工呼吸を行う心肺蘇生と同等あるいはそれ以上の効果があることが、国内外の研究で報告されています。
参考文献:SOS-KANTO study group. Cardiopulmonary resuscitation by bystanders with chest compression only (SOS-KANTO): an observational study. Lancet 2007, 920-926.)

しかし、人工呼吸が必要なケースは存在し、窒息や溺水、救急車の到着が長時間かかる場合などは行なった方が良い結果が予想されます。

現場で自分ひとりしか助けられる人がいなかった場合はどうすべきですか?

まず119番をしてください。消防署の通信指令員の指示に従い、その場面にあった必要な対処を行なってください。

実際の現場で、CPRを行うのが自分ひとりしかいない状況では、たとえ力が弱くなってリズムが遅れたとしても、AEDや医療従事者の到着まで続けた方がいいのでしょうか?

はい、たとえ力が弱くなったりリズムが遅れたとしても、やらないよりやったほうが救命の可能性は高まりますのでCPRを続けてください。また、AEDが到着してもAEDから「患者から離れてください」アナウンスが発せられるまではCPRを続けてください。また、医療従事者が到着しても、CPRの交代の準備が整うまではCPRを続けてください。

CPR Training Bottleの動画内では、一人あたりのCPR訓練時間は、「2分間」となっていますが、実際の現場では、どのくらいの時間、CPRを実施すべきなのでしょうか?

救急車が到着するまで、CPRをやり続けることが大切です。しかし、正確に心臓マッサージを続けられる時間は、慣れた人でも、2分程度と言われていて救急隊員でも交代が必要です。
実際は、自宅等での心停止発見など、人を集めることが困難な場合もありますが、より効果の高い心臓マッサージのために、できる限り多くの人を集めて皆で交代しながらCPRを実施してください。

実際に人間の胸を押すと、ペットボトルのように凹むのでしょうか?

人間の場合、板状の胸骨があるため、見た目上、押した部分のみが凹むわけではなく、胸骨全体が凹みます。

強く押しすぎて胸骨が折れる心配はないのでしょうか?

板状の胸骨が折れることはあまり聞きませんが、胸骨と肋骨を繋いでいる肋軟骨の損傷はよく起こります。しかし、仮に肋軟骨の損傷があっても、CPRを止めてしまうと重要臓器が低酸素にさらされてしまうので、CPRを継続してください。